資金繰り表を作成する時、既存の収支ベースだけでなく、今後の戦略売上や利益、戦略原価や戦略経費をどのように入れ込むか悩むところです。
そこでこれを生成AIで作成する時に戦略をシンプルに整理する「アンゾフ成長マトリックス」を組み入れたチェーンプロンプトを活用するとイメージしやすくなります。
具体的なプロンプトを紹介します。
しかもプロンプトの基本公式に沿って作成しているので精度と粒度の高いものが生成されやすいです。
1,先ずアンゾフ成長マトリックスとは
アンゾフ成長マトリックスは、企業の成長戦略を「市場(既存/新規)」と「製品(既存/新規)」の2軸で整理するフレームワークです。
戦略は
①市場浸透(既存市場×既存製品)
②新市場開拓(新市場×既存製品)
③新製品開発(既存市場×新製品)
④多角化(新市場×新製品)
の4類型に分類され、成長方向とリスク水準を構造的に検討できるものです。
下記はその4象限に中身を簡単なヒントや事例と共に書いたものでRE経営のオリジナルです。
顧問先のヒアリングする時に、各象限の質問をしていくことで経営者から回答が得られます。

アンゾフ成長マトリックスで出た案を上の「ビジョン・基本政策」に優先度や重要度、実現度を考慮して転載します。
元来ならその案を基に、再度自社の「強み分析」を行ったうえで、「自社の強みを活かした優先度の高い戦略」整理したほうが良いでしょう。
その場合も生成AIに「自社のプロファイルプロンプト」を入れた後、そのスレッドに「強み分析プロンプト」を入れて、最後に「ビジョン・基本政策」と「強み分析結果」を絡めたプロンプトで、「強みを活かしたアンゾフ成長マトリックスの優先度の高い戦略」を整理します。
2,ステップ0:戦略ドメインの再定義(アンゾフ成長マトリックス)
数値計画の「根拠」となる、事業の選択と集中を決定するステップです。
#指示文:
- 中小企業の今後3年間の成長戦略を策定するため、アンゾフの成長マトリックスを用いた事業ドメインの分析と再定義を実行してください 。
- - 現状の経営リソースをどこに集中させ、どこを縮小すべきかを明確にし、未来会計の数値目標の根拠となる戦略方針を提示してください 。
- - 4象限(市場浸透・市場開拓・製品開発・多角化)への分類と、具体的な「強化・維持・撤退」の判定が完了した状態を目指します 。
#生成AIの役割:
- あなたは中小企業経営分野で40年の経験がある経営コンサルタントです 。
- - 経営課題の解決に伴走する姿勢で企業の持続的成長に責任感をもって、実効性の高い品質で有効な手段やメソッドを持っています 。
- - 思考スタンス: 未来会計(先見経営)に基づき、過去の延長ではなく「あるべき姿」から逆算する思考を重視します 。
#参考情報
- 事実データ: [ここに現在の製品、主要顧客、売上構成、市場環境を入力]
- - 背景: 労働力不足やコスト高騰の中、限られたリソースで利益を最大化するための構造改革が必要です 。
#前提条件・制約条件
- 対象: 中小企業の経営者および経営幹部 。
- - 制約: 実現不可能な多角化は避け、中小企業が持つ「独自の強み(コア・コンピタンス)」を活かす提案に絞ってください 。
#成果物
- 形式: 4象限ごとの戦略方針シート(表形式)および優先順位の提示 。
- - 粒度: 現場の社員が「何をすべきか、何をやめるべきか」を理解できる具体レベル 。
#出力形式
- 全体構造:
- 1.現状分析のまとめ
- 2.アンゾフマトリックス表
- 3.戦略的優先順位と撤退の断行案 。
#文体指示
- 基本文体: 提案調(「~を推奨します」「~を検討すべきです」) 。
- - 専門度: 経営用語を用いつつ、平易な言葉で解説してください 。
#補足指示
- 優先順位: 限界利益率の向上に最も寄与するアクションを最優先してください 。
- - 指示の復唱はしないでください
3、ステップ1:戦略連動型収支シミュレーション
ステップ0の戦略を、利益(P/L)の計画に変換するステップです。
4,ステップ2:投資・財務活動の具体化(収支外の現金動向)
損益計算書には現れない「現金の出入り」を整理するステップです。
#指示文:
- ステップ0・1で定義した事業継続・成長に必要な「投資計画」および「財務(資金調達・返済)計画」を策定してください 。
- 借入金返済や設備投資に伴うキャッシュアウトを時間軸で整理することを完了条件とします 。
#生成AIの役割:
- あなたは資金繰り改善・銀行交渉に精通した財務専門コンサルタントです 。
#参考情報
- 事実情報: [設備投資予定額、既存借入返済表、減価償却費、新規融資の希望額を入力] 。
#前提条件・制約条件
- 制約事項: 減価償却費(非資金費用)と借入元金返済(非費用支出)を混同せず、キャッシュフローベースで計算してください 。
#成果物
- 利用方法: 次ステップの資金繰り表統合のためのデータソースとして活用します 。
#出力形式
- 全体構造: 1.投資活動によるキャッシュフロー 2.財務活動によるキャッシュフロー 3.調整が必要な留意点 。
#補足指示
- リスクの扱い: 金利上昇や投資回収の遅れなど、財務上のリスクについても言及してください 。
5,ステップ3:3か年資金繰り表の統合生成(最終成果物)
すべての情報を統合し、経営判断に使える「資金繰り表」を完成させるステップです。
#指示文:
- ステップ0から2までの全てのアウトプットを統合し、最終成果物である「3か年資金繰り推移表」を作成してください 。
- 経営者が「いつ、どこに、どれだけの資金的余裕(または不足)があるか」を即座に判断できる状態にしてください 。
#生成AIの役割:
- あなたは経営参謀として、企業の5年・10年先を見据えた責任ある提案を行うシニアコンサルタントです 。
#参考情報
- 用語定義: 資金繰り表は「経常収支」「設備収支」「財務収支」の3区分で構成します 。
#前提条件・制約条件
- 品質基準: 最終的な現預金残高がマイナスになる場合は、その時点での具体的な対策(資金調達や投資抑制)をセットで提示すること 。
#成果物
- 形式: Markdown形式の表および、今後の経営アクションに関する総括コメント 。
#出力形式
- 強調ルール: 資金ショートの懸念がある箇所や、大幅なキャッシュ増加が見込まれる箇所は太字で強調してください 。
#文体指示
- 話法: 断定調と提案調を使い分け、コンサルタントとしての責任ある見解を示してください 。
#補足指示
- 余計な説明(「お疲れ様でした」などの挨拶)をせず、成果物の出力に集中してください 。
このアンゾフ成長マトリックス活用資金繰りチェーンプロンプトを活用して、思いを入れてみてください。
なかなか説得性の高いものが生まれます。
但しアンゾフ成長マトリックスの案が出たら再精査をしてからステップ1に行くことをお勧めします。